狭いトイレがすっきり片付く!収納リフォームのアイデアと費用|リクシル等の実例も紹介

はじめに:トイレは「新しい」のに、なぜか生活感が消えない…その正体とは?

「最新の節水トイレに交換して、壁紙もアクセントクロスでおしゃれに張り替えた。空間は見違えるほどピカピカになったはず。それなのに、ふと見回すと、なぜか拭いきれない『生活感』が漂っている…」

リフォーム後に、そんなモヤモヤとした後悔を感じてしまう方が、実は少なくありません。


便器は最新、床も壁も新品。それなのに、なぜ垢抜けないのか。

その犯人の多くは、床の隅やタンクの上に「直置き」されたトイレットペーパーのストックや、色とりどりのパッケージが見えてしまっている掃除用洗剤やブラシです。あるいは、収納不足を補うために後付けした、プラスチック製の簡易棚や突っ張り棒が、せっかくの洗練された空間のノイズになっているケースもよく見られます。


トイレという空間は、家の中で最も狭い個室でありながら、トイレットペーパー、掃除道具、生理用品、消臭剤、サニタリーボックスなど、「隠しておきたいけれど、すぐに手に取れる場所に置きたい物」が非常に多い場所です。

この矛盾を解決しないまま便器だけを新しくしても、結局物は溢れかえり、すぐに元の雑然とした状態に戻ってしまいます。


本当に居心地の良い、ホテルライクなレストルームを作るために必要なのは、単なる便器の交換ではありません。「収納」も含めたトータルコーディネートです。

「うちは狭いから、収納なんて置くスペースはない」と諦めないでください。壁の厚みやデッドスペースを賢く利用すれば、足元の広さはそのままに、驚くほどの収納力を生み出すことができます。


この記事では、数多くのトイレリフォームを手掛けてきたプロの視点から、狭いトイレでも実現できる収納リフォームの具体的なアイデアと、それを実現するための費用、そして失敗しないためのポイントを徹底的に解説します。


狭くても諦めない!プロが提案する収納リフォーム3つのアプローチ

トイレ収納の鉄則は、「床に物を置かないこと」です。

床に物がないだけで、空間は広く見え、日々の床掃除も劇的に楽になります。では、限られたスペースでどこに収納を作ればよいのでしょうか。プロが提案する3つのアプローチをご紹介します。


アプローチ①:壁の厚みを利用する「埋め込み収納」【省スペース◎】

1つ目は、壁をくり抜いて、壁の内部(柱と柱の間の空間)を収納にしてしまう「埋め込み収納」という方法です。


なぜ「埋め込み」が最強なのか?

日本の住宅の壁は、一般的に石膏ボードの裏側に10cm~15cm程度の空洞(間柱と間柱の間)があります。このデッドスペースを有効活用するのです。

最大のメリットは、室内に収納が出っ張らないことです。

例えば、壁に奥行き15cmの棚を「後付け」すると、その分だけトイレが狭くなり、座った時に圧迫感を感じたり、肩がぶつかったりします。しかし「埋め込み」なら、壁面はフラットなまま。トイレの広さを1ミリも犠牲にすることなく、トイレットペーパーや掃除ブラシが壁の中にすっぽりと収まります。


何が収納できる?

奥行きは壁の厚みに依存しますが、トイレットペーパー(直径約11cm)がちょうど収まるサイズ感が確保できます。

扉付きのタイプを選べば、生理用品や掃除シートなど、見せたくないものを完全に隠すことができ、見た目もスッキリ。製品によっては、手洗い器や鏡と一体になった縦長の埋め込み収納もあり、機能性を大幅にアップさせることも可能です。


工事の注意点

壁に穴を開ける工事が必要になるため、基本的にはクロス張替えやトイレ交換のタイミングで行うのがベストです。

ただし、外壁に面している壁(断熱材が入っている)や、筋交い(耐震用の斜めの部材)が入っている場所には設置できない場合があります。現地調査の際、プロが壁を叩いたり図面を確認したりして、最適な設置場所を判断します。



アプローチ②:頭上のデッドスペースを活かす「吊り戸棚」【収納力◎】

2つ目は、便器の後ろの上部、頭上のぽっかり空いたスペースに、造り付けの扉付き棚(吊り戸棚)を設置する方法です。


12ロールもまるごと隠せる圧倒的な収納力

この場所の最大のメリットは、邪魔にならないことです。座っている時も立っている時も視界に入りにくく、動線の妨げになりません。

そのため、ある程度奥行きのある棚を設置することが可能です。トイレットペーパーの12ロールパックを袋ごと収納したり、特売で買いだめした洗剤のストックを置いたりと、「倉庫」のような役割を持たせることができます。


「突っ張り棒」とはここが違う

DIYで突っ張り棒と棚板を使って収納を作っている方も多いですが、見栄えが悪いうえに、重い物を乗せると落下するリスクがあります。

リフォームで設置する吊り戸棚は、壁の下地にしっかりとビスで固定するため、耐荷重が全く違います。また、地震の際に扉が開いて物が落ちてくるのを防ぐ「耐震ラッチ」付きの製品を選べば、防災面でも安心です。


圧迫感を出さないコツ

収納力を欲張って棚を大きくしすぎると、トイレに入った瞬間に頭上に圧迫感を感じてしまいます。

天井の高さにもよりますが、床から170cm以上の高さに設置したり、色は壁紙と同じ白を選んで存在感を消したりするなど、プロによる適切なサイズ設計とデザイン調整が重要です。


アプローチ③:給排水管を隠せる「キャビネット付トイレ」【デザイン◎】

3つ目は、今リフォームで最も人気が高まっている、便器と収納が一体化した「システムトイレ(キャビネット付トイレ)」への交換です。


タンクレスのような見た目で、収納力も確保

代表的な製品には、LIXIL(リクシル)の「リフォレ」や、TOTOの「レストパル」などがあります。

これらは、便器の後ろにキャビネットが設置されており、その中にタンクや給水管、電源コードなどが全て隠されています。一見するとタンクレストイレのようなスタイリッシュな見た目ですが、実はキャビネットの中にタンクが隠れているのです。


「隠す」と「しまう」を同時に解決

このキャビネットの両サイドは、収納スペースになっています。

トイレットペーパーはもちろん、予備のタオル、そして何より置き場所に困るトイレブラシや洗剤を、扉の中に隠して収納できるのが最大の魅力です。

床に直置きしていた物がすべてキャビネット内に収まるため、床掃除はサッと一拭きするだけ。埃が溜まりやすい便器裏の配管やコード類も露出していないため、掃除の手間が劇的に減ります。


大掛かりな工事不要で設置可能

「こんな立派な棚を作るには、大工工事が必要なのでは?」と思われるかもしれませんが、これらはあくまで「トイレという住宅設備」の一部です。

そのため、通常のトイレ交換工事とほぼ同じ手順・時間で設置が可能です。壁を壊したり床を張り替えたりする大掛かりな工事なしで、収納付きの高級感あるトイレ空間が手に入ります。


既製品だけじゃない!WorkUdaが得意とする「造作棚」という選択肢

ここまでメーカーの既製品を中心にご紹介しましたが、リフォームの現場では「既製品ではサイズが合わない」「もっと自分好みの素材を使いたい」というケースも多々あります。

そんな時にこそ検討していただきたいのが、「造作(ぞうさく)」という選択肢です。


1cm単位でオーダーメイド。デッドスペースをゼロに

造作とは、大工が現場に合わせて木材を加工し、その場だけのオリジナルの棚やカウンターを作ることです。

  • トイレの隅にある、既製品の棚が置けないわずかな隙間に合わせたコーナー棚
  • 窓枠の上や下のスペースを有効活用した棚
  • 手持ちのラタンバスケットがぴったり収まる寸法のオープン棚

このように、1cm単位で自由に設計できます。デッドスペースを完全にゼロにし、空間を使い切ることが可能です。


インテリアに合わせた素材選び

既製品の収納は、どうしてもプラスチック感や「ありきたりな木目調」になりがちです。

造作であれば、床のフローリングと同じ無垢材を使ったり、水に強く高級感のあるメラミン化粧板を使ったりと、素材も自由に選べます。アイアンの棚受けを使ってカフェ風にするなど、インテリアにこだわりたい方には特におすすめです。

株式会社WorkUdaは、リフォームだけでなく大工工事も得意としています。「ここにちょっとだけ棚が欲しい」「木の温かみがあるトイレにしたい」という細かなご要望も、熟練の職人が形にします。


気になる費用は?収納リフォームのシミュレーション

では、実際に収納を増やすにはどれくらいの費用がかかるのでしょうか。工事の内容別に費用の目安を見てみましょう。


パターンA:収納単体の工事(トイレ本体は交換しない)

「今の便器はそのまま使って、収納だけ増やしたい」というケースです。

  • 埋め込み収納の新設:3万~6万円(製品代+壁開口・下地補強費)
  • 吊り戸棚の設置:4万~8万円(製品代+取付工事費)

※壁紙の補修が必要になる場合、別途クロス張替え費用(3万~5万円程度)がかかることがあります。


パターンB:キャビネット付トイレへの交換

「便器も古くなってきたので、収納付きのものに替えたい」というケースです。

  • キャビネット付トイレ(LIXILリフォレ等)の商品代+工事費:20万~35万円

通常のトイレ交換費用と比較すると、プラス5万~10万円程度で、収納付きのシステムトイレにグレードアップできるイメージです。

別途収納家具を買ったり、壁を工事して棚を作ったりする費用と手間を考えれば、キャビネット付きトイレを選んで一気に片付けてしまうのは、非常にコストパフォーマンスの良い選択肢と言えます。


DIYとプロのリフォーム、決定的な違いとは?

最近は100円ショップやホームセンターのアイテムを使って、DIYでトイレ収納を作る方も増えています。確かに費用は安く済みますが、プロのリフォームとは決定的な違いがあります。


① 耐久性と安全性

トイレは湿気が多く、掃除で水拭きを頻繁に行う場所です。DIYでよく使われる安価な木材や合板は、湿気を吸ってカビが生えたり、板が反り返ったりすることがあります。

プロのリフォームでは、水回り専用の耐久性の高い素材を使用するため、長期間清潔に使えます。また、壁の下地にしっかり固定するため、地震などの揺れにも強く安全です。


② 「生活感」の消失レベル

DIYはどうしても「後付け感」が出てしまい、棚受けの金具が見えたり、サイズが微妙に合っていなかったりと、生活感を完全に消すことは難しいものです。

リフォームによる造作や埋め込み収納は、壁と一体化するように作られるため、まるで最初からそこにあったかのような美しい仕上がりになります。「実用的な収納」でありながら、「インテリアの一部」として機能するのです。



福岡のトイレリフォームは、収納計画までWorkUdaにお任せ


トイレリフォームを成功させる鍵は、「便器」と「収納(内装)」をセットで考えることです。


クロス張替え・本体交換とセットなら、追加費用がお得に

収納リフォームには、壁の補修やクロスの張替えが付き物です。

これらを「収納だけ」「クロスだけ」「便器だけ」と別々に依頼すると、その都度、職人の出張費や養生費がかかり、割高になってしまいます。

トイレ本体の交換や、内装リフォームと「同時」に行えば、職人の手配や工事の工程が一度で済むため、追加費用を最小限に抑えられます。「ついでに収納も」とオーダーするのが、最も賢いリフォームの方法なのです。


まとめ

毎日何度も使い、来客も使用するトイレ。だからこそ、物が散らかっていないスッキリとした空間の心地よさは格別です。

「トイレを新しくしたいな」と思ったら、ぜひカタログを見るついでに、「トイレットペーパーはどこに置こう?」「掃除ブラシは隠したいな」と、収納のことも想像してみてください。


「うちは狭いから無理かも…」と諦める前に、まずはWorkUdaにご相談ください。

壁の厚みや天井裏の構造まで確認し、あなたの家にぴったりの「隠す収納」をご提案いたします。

スッキリ片付いた理想のトイレ空間を、私たちと一緒に作りましょう。